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【AIで学習漫画を作成?!】~ドコモの新規事業創出プログラムから新ビジネスが誕生~

こんにちは!3年目社員の寺町です。
今日はドコモの新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」より新たに誕生した、生成AIで学習マンガを作る「LearningToon」の事業についてクローズアップします!!
(ドコモから出資を受け、スピンアウトすることに!)

NTTドコモの木本東賢さんが代表を務める株式会社SUPERNOVAでは、木本さんが代表取締役社⻑、吉村祐伎さんが執行役員/COO、源芳朗さんが執行役員/CTO(なんと4年目社員!)となり、スタートアップとして世界を変える事業創出を⾏います。
今回は、その裏側に迫るべく木本社長にお話を伺いたいと思います!


1. 新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」について


 「docomo STARTUP」は、2023年7月にドコモグループの新規事業創出プログラムとしてリニューアルしました。プログラムリニューアルの背景にある一番の想いは、“成果を出すための変革”です。
 これまでも、ドコモグループ各社で新規事業創出の取り組みは行われてきていましたが、件数が少なく、ユニコーン事業と比較しても事業規模が小さい課題感がありました。そのためドコモは、スピード感を持った件数の拡大と成長事業創出に向け、マイナー出資でスピンアウトすることが可能な「STARTUPコース」を新設しました。スピンアウトした場合、事業オーナーが大株主となり、機動力を持って経営を推進していくことができます。もちろん、事業が成長した暁にはファイナンシャルリターンも得られます。

2.「LearningToon」のサービスについて


 「LearningToon」は、日本初の縦読みの学習マンガサービスです。ストーリーを楽しみながら、ビジネススキル、金融、政治等の大人になってから必要な知識を学ぶことができます。解説のみのページをゼロにして、全てをストーリー化した学習マンガにより、楽しく学べる新体験を提供します。
 生成AIとクリエイターのセンスを組み合わせた独自の制作オペレーションを構築したことで、ストーリー性の高い高品質なマンガを実現。
 まずは法人向けの販売を実施しつつ、夏頃にはAndroid/iOS/WebUIを完成させ、一般向けにサービスを提供する予定です。

3.「LearningToon」アイデアの起点


 新規事業の成功確率は千三つ・・・と言われるほど低いこともあり、まずは必死になりながら5個の事業案検証を同時に進めていました。その後も、5つほどさらに事業案検証を追加していきました。検証しては捨て、検証してはピボットし、10個の事業案のうち、実際にサービス検証に残ったのは2つで、そのうちの⼀つが「LearningToon」です。
 はじめは、⼦ども向けのニュース事業として事業案を検討していましたが、実際にサービスの案を顧客にヒアリングしたところ、誰も欲しがりませんでした(笑)。誰もいらない事業を作っても意味がないので本来ならそこでボツになるのですが、インタビューの中で親御さんが全員「子どもは学習マンガのサバイバルを読んでいる」と回答しており、学習マンガならアリかもしれない・・・とヒントを得ました。そこから事業の構想が始まりました。

4.「LearningToon」の事業構築における苦労


 一番苦労したのは、マンガを作ったこともないズブのド素人がAIを含めたオペレーションを構築したところです。
 LPでの検証である程度の反応が得られたものの、1話作るのに2ヵ月半・・・このままでは事業化できないと思っていたのですが、ちょうどその頃から生成系AIで画像制作技術が急速に発展してきたのです。AIとは無縁のパワポマスター、エクセルマスターとして過ごしてきた会社人生でしたが、ある意味出てきたばかりの技術だからスタートラインは他の人と変わらないと考え、Twitterや怪しいネットの情報をくまなく調べ、知識を身に着けていきました。
 時には、BlenderやUnrealEngine、Unityなどの3Dソフトを習熟したり、CLIP Studioというマンガ制作用のソフトを習熟したり、モーションセンサースーツをデンマークから取り寄せたりと、考えた数十のオペレーションを検証しました。毎週検証して「これもダメだった」「アレもだめだった」と、本当に気が滅入る日々を6ヵ月間ほど過ごしました。「よし!これでいこう!」と決めたオペレーションでいざマンガを作ってみると、工数が重すぎて手で書いた方が速く、品質も全然ダメ。ただ、実際に1話作ったことで多くの学びがあり、オペレーションを抜本的に見直して、最終的に現在のオペレーションにたどり着くことができました。
 今では、Stability AI社のエンジニアからも、構図の再現度、キャラの再現度について⾃社サービスよりもレベルが⾼いと講評いただけるレベルになっており、スピードも他社の半分以下で制作することが可能です。
Stability AI社とは今後、パートナー会社としての組めないか打診もいただいており、外に出たことで色んな協業が始まっていくのがとても楽しみです。

5.今後の事業展望


 学べるコンテンツを縦読みマンガで提供する「LearmingToon」が当面注力する事業ですが、TechnologyとCreativityを組み合わせ、さまざまな事業を⽣み出していきたいと思っています。ドコモとは独⽴したガバナンスの中で事業を推進していく強みを活かし、スピーディーに最新の技術を取り⼊れたプロダクトをお客さまに届けていきます。サービスサイトも是非ご覧ください。
(サービスサイト:https://lp.learningtoon.com/biz

6.木本社長からのコメント

 
 「docomo STARTUP」が制度化したということは、“誰でも挑戦できる”ということです。制度の起案・設計から始めましたが、やる気のある人が「挑戦したい」と思える制度を作ることを意識していました。私の場合は複数のアイデアを検証して、失敗ばかりでもあきらめずに挑戦し続けました。どれだけ検証を頑張った愛着のあるアイデアでも、冷静な視点で事業としてみた時に可能性がないものはバッサバッサ捨てていきました。アプリを制作して2か月で終了判断をしたものもあります。数ある失敗の中で、たまたまマンガに関するインサイトを得られ、たまたま⽣成系AIが出てきて、たまたまマンガ制作可能な⼿法を⾒つけられたのです。
 新規事業創出の取り組みをしている会社は多く存在していますが、制度化してスピンアウトできる環境を整えている会社はまだ少ないです。ドコモでは、挑戦に対しても寛容です。「docomo STARTUP」を立ち上げた身としても、是非、ドコモで多くの方がチャレンジして、世界を変えていってほしいと思います。

 また、メンバーとして、東京支店時代に同じチームで働いていた吉村社員(6年目)を執行役員 / COOに、新事業開発部で横の担当にいた源社員(4年目)を執行役員 / CTOにしました。年次に関係なく、責任と役割を担っていただき、事業推進していきます。経営幹部として時に厳しく、時に厳しい、そしてさらに厳しい言葉をかけつつも、共に成果が出るのを楽しみながら一緒に成長していきたいと考えています。数年後、2人を立派な経営人材に育て上げたいです。 


 新規事業だけが全てではないですが、一緒に世界を変えていける仲間が来るのを楽しみにしています!

おわりに

以前、紹介した「teket」もこの「docomo STARTUP」より誕生したサービスになります!
【過去記事】
https://note.nttdocomo-fresh.jp/n/n6ea7ee9e01b9?magazine_key=mcb4ad2cf2605

【関連記事】
働きがい このままでいいんだっけ?|ドコモ SDGs | 企業理念・ビジョン | 企業情報 | NTTドコモ (docomo.ne.jp)


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